戦後60年後の生還者  〜国の施策の誤りが国民を不幸にする〜

フィリピンのミンダナオ島で旧日本軍兵士とみられる2人が生存しているらしい。まだ、正確な情報は分からないようだ。


その2人の方はどのような思いで60年を過ごしてきたのだろう。やはり「上官の退却命令が発令されなかった」ため、日本に戻ることを拒んでいたのだろうか。それとも、「フィリピンで新しい生活を始めていた」ため、敢えて日本に戻らなかったのだろうか。謎は多い。
以前にも東南アジアに生存していた旧日本兵が戦後数十年経過した後、日本に帰還したとう事実がある。今回のケースにおいて、その2人の方は80歳代という高齢の方である。日本に帰還したとして誰が60年もの「空白の時間」を埋めてくれよう。
太平洋戦争当時の日本が国の施策を誤った結果、多くの日本人が運命を狂わされた。その2人の方もそうだが、戦地に赴いていた多くの日本兵も、20代で戦争に参加している。「国の迷走」によって、若い多くの命が失われた。彼らには、日本の地に愛する「家族、子供、あるいは恋人」がいたに違いない。戦争が無ければ愛する人と幸せな生活をしていたに違いない。
現在起こっている戦争、すなわち米国やイラクの戦争でも多くの命が失われた。アメリカの終戦宣言後も、テロにより多くの命が失われている。国の命令であれば現地に行かなければならないのだろうが、国の指導者はもう一度よく考えてから決定してもらいたい。
「自分の決定によって多くの人命を失うことになりはしないか」
ということを…。誰だって「殺し合い」を望んでいないのだから…。