『走れなくなったら歩いていこう』

人はそれぞれの目標に向かって突っ走る。成し得たい目標であればこそ、尚更全力で突っ走る。そして、目標に一刻も早く辿りつこうとする。


けど、目標へと続く長い道のりの途中で挫折してしまうこともある。転んでしまうこともある。挫けそうになってしまうこともある。そんな時、無理に突っ走ろうとすると、小さな怪我が大きな怪我になり、取り返しのつかない事態になってしまうことになる。


そんなときは、「歩いて」いけばいいのだ。激しくあがってしまった息を落ち着け、深呼吸して、ゆっくりと歩いていけばいいのだ。歩いていても、少しづつ自分の目標に近づくことができる。そして、また調子が良くなってきたら、「走り出して」いけばいいのだ。


『走れなくなったら歩いていこう』
中学校時代の先生がよく言っていた台詞である。そしてそれは卒業アルバムにも刻まれている。


忙しすぎて周りが見えなくなっているとき、不意に思い返す台詞である。
走っている時は周りの景色がどんどん流れていくけれど、ゆっくり歩き出すと周りの景色もゆっくり流れ出し、周りがよく見えるようになる。心も落ち着く。
「歩いていけばいいじゃん」
忙しい時こそ、そう心に念じ続けている。