人生観の変化

前回書いたのは1月。
思えばこの半年、いろいろなことがあった。


正直、仕事については山あり谷ありの半年間だった。
俺が取り纏めた実験が成功し自信を深めた。
その矢先、ミスを連発してしまった。
周りに迷惑をかけたこともたくさんあった。
人知れず悔し涙を流すこともあった。
自分はエンジニアとしてやっていけるのか不安に感じることもあった。


辛いことは多々あったが、自分の糧にはなっているのかなと思う。
経験したことは無駄にはなっていないはずだ。
まだまだ未熟者だけど、一歩一歩確実に歩んでいけたらいいな。


この半年間はひょっとしたらうつ病になっていたんじゃないかと俺は思う。
そのぎりぎりのところで支えてくれたもの。


それは「人の愛」だ。
書いていてクサイなあと感じているが、心に正直に書き綴ろうと思う。


2月に「M」と出会った。
今となってはもう僕にとってなくてはならない存在になっている。
何気ない日常がたまらなく心地よいのだ。
平日は仕事だから週末にしか会えないのだけれど、
仕事の嫌なことをすっかりと忘れさせてくれる。
ただ一緒の膳でご飯を食べるだけで、鮮やかな世界に変わるような気がする。


そういった「普通の日常」が僕の精神をぎりぎりのところで支えていたのではと思う。
本当は「頼られる男」でありたいし、そのように振舞ってきたつもりなのだが、
6月の始め頃、仕事の辛さと彼女の優しさという両極端の心情が重なってしまい、
彼女の胸の上で思わず涙をこぼしたことがあった。
本当に不意に襲ってきた感情だった。
気がついたら涙を見せていた。
本当は人前で泣いてはいけないし、そんなことは大人になってからはなかった。
(こっそりとはあったけれど・・・)
人間にはだれにも弱さがあるし、誰にも見せたくない。
けど、本当に心を許せる相手だけは例外なんだなと思った。


そう考えると俺は人生最大の「宝物」を得られたのかもしれない。
エンジニアとして高みを極めるのもいい。
仕事で出世していくのもいいかもしれない。
ただ、そういったものは傍らで一緒に泣いて笑ってくれる人がいないと全くの虚像であると
俺は思う。
俺はただ「M」と一緒に歩んで行けたら良い。


俺が望むものはただそれだけだ。